この記事では、リスクを少しでも抑えるためのスワップポイントのFX投資の方法を検討していきます。
ただし、リスクを抑える場合はリターンも少なくなってしまう可能性もあります。
投資方法を理解した上で、目標利益とリスク許容度を決めて投資を始めると良いです。
スワップポイント投資のリスク自体については、「スワップポイント投資のリスク」にまとめました。

目次
FX投資の投資方法のパターン
FX投資の投資方法としては、4パターンあります。
- バイアンドホールド(初回購入して長期保有)
- ナンピン買い(為替レート下落時に投資)
- 積立投資(一定額の定期購入)
- アービトラージ・サヤ取り(両建て投資)
それぞれの特徴とメリット・デメリットを紹介します。
メリット・デメリットを考える上では、スワップポイントの総利益と、為替レートによる資産価値の変動を考慮する必要があります。
バイアンドホールド(初回購入して長期保有)
投資開始時にまとめて投資を行い、そのポジションを長期で保有し続ける投資方法になります。
基本的には、追加投資はしないです。
例えば、投資開始時に60万円でメキシコペソ1万通貨を購入し、通貨のポジションを保有し続けながら1万通貨分のスワップポイントを受け取り続ける戦略になります。
メリット
4つの投資の中でスワップポイントで稼ぐ利益が一番大きいです。
例えば、メキシコペソを10万通貨購入予定の場合に、初回に10万通貨を一括で購入した場合と、1ヶ月毎に1万通貨ずつ積立投資をした場合では、10ヶ月間でもらえるスワップポイント合計は一括購入の方が多くなります。
また、為替レートが基本的に上昇を続ける場合には、資産価値が一番増えやすいです。
デメリット
将来的に為替レートが下落する場合には、資産価値が減って損となってしまう可能性があります。
例えば、投資開始時に為替レート6ペソ/円で60万円を投資した場合、将来4ペソ/円まで下落した場合は資産価値は40万円に減ってしまいます。
スワップポイントが1日に10円もらえる場合には、5年以上保有しないと投資資金すら回収できないことになります。
もし、レバレッジをかけて投資をしている場合、ロスカットによる強制的な投資終了となりスワップポイントを受け取れなくなる可能性もあります。
ナンピン買い(為替レート下落時に投資)
最初にまとめて投資を行うのではなく、まずは投資資金を分割します。
そして、投資開始時に一部資金の投資を行い、為替レートが下落した際に残りの資金を投資する方法になります。
例えば、投資開始時に為替レート6ペソ/円の時に30万円でメキシコペソ0.5万通貨を購入し、為替レート5ペソ/円になった時に残り30万円でペソを買い増す戦略になります。
メリット
為替レートが下がった際に購入するため、バイアンドホールドに比べて資産価値が減りにくくなります。
この方法はドルコスト平均法と同じく取得平均価格を下げる効果があるため、為替レートが下落から上昇に転じた際に資産価値の回復が早くなります。
デメリット
為替レートが下落せずに維持や上昇を続ける場合には、通貨ポジションを買い増す機会がありません。
そのため、バイアンドホールドと比較して、保有ポジションの増加によるスワップポイント利益の増加が出来なくなる可能性があります。
積立投資(一定額の定期購入)
毎月決まった額でコツコツ投資を行う方法になります。
為替レートが変動した場合に、高い時に購入する時もあれば安い時に購入できる時もあるため、最終的にはリスク分散ができます。
例えば、毎月6万を投資してメキシコペソを1万通貨ずつ買い増していく戦略になります。
メリット
為替レートが下落し続ける場合、または下落した後上昇する場合には、バイアンドホールドに比べて資産価値が減りにくくなります。
デメリット
定期的に通貨ポジションを増やしていくことになるため、バイアンドホールドに比べて稼げるスワップポイント合計は小さくなります。
また、為替レートが上昇を続ける場合には、割高な価格での購入になる可能性があるためバイアンドホールドと比べて資産価値は増えにくくなります。
アービトラージ(両建てでサヤ取り)
FX投資の場合は、通貨を購入(買いポジション)することもできますし、通貨を売却(売りポジション)した状態も可能です。
買いポジションの場合は、基本的にはスワップポイントは受け取れます。ただし、為替レートが下落すれば資産価値が減ります。
一方で、売りポジションの場合は、スワップポイントを支払うことになります。ただし、為替レートが下落すれば資産価値は増えます。
そこで、買いポジションと売りポジションを同じくらい保有(両建て)すれば、為替レートの変動に影響を受けなくなります。
もし、FX会社A:買いポジションの受け取りスワップポイント > FX会社B:売りポジションの支払いスワップポイントとなれば、
スワップポイント利益を受け取れることになります。
二つの会社で両建て状態にすることで為替レートの下落による資産の損失を防ぎ、スワップポイントの差額だけを受け取る投資方法になります。
メリット
為替レートの変動に影響を受けなくなるため、資産価値の減少を防げます。
デメリット
通常受け取れるスワップポイント分から、支払うスワップポイント分が引かれるため、スワップポイント利益が少なくなります。
また、両建てによる資産運用は、他の手法に比べてメンテナンスの手間が増えるため注意が必要です。
まとめ
この記事では、スワップポイントのFX投資の方法を紹介しました。
スワップポイント利益を最大にするには、バイアンドホールドが良いです。
通貨の為替トレンドが上昇傾向なのか下落傾向の違いにより、バイアンドホールド or ナンピン買い、積立投資の方法を選択する必要があります。
為替レートの変動リスクを避けたい場合は、アービトラージの方法が有効ですが、受け取りスワップポイントが少なくなることを覚悟する必要があります。
購入を検討している通貨の為替レート動向についてしっかり研究した上で、投資方法を選択しましょう!
スワップポイントの投資の流れを確認する場合については、「スワップポイント投資」にまとめています。
